農業部門代表 政府を批判=FTAA交渉=政府は”弱腰”=外資導入など積極交渉を
4月13日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十一日】米州自由貿易圏(FTAA)の交渉行き詰まりにより、ここ数年間好調だった経済部門の一つ、農業部門の経営者の間に深い失望感が広がっている。
「FTAA交渉は、非常に偏ったイデオロギーに染まっている。政治的観点からみた米国との交渉としてではなく、ビジネス観点からみた米州全体の交渉と捉えるべきだ」とブラジル柑橘類輸出業協会(Abecitrus)のガルシア会長は述べた。
農業部門は現在、〇二年のレアル暴落の影響を強く受けた後、貿易収支のバランスをまさに下支えしてきた部門である。同部門の〇三年三月から〇四年三月までの貿易黒字は二百六十七億ドル(農務省発表)で、同期間の黒字総額二百七十二億ドルにほぼ匹敵する。
ブラジルの農産品は世界市場で高い競争力を持つため、貿易交渉に強気で臨み、年間輸入総額一兆二千億ドル、世界最大の市場である米国の関税障壁を減らすよう同部門が圧力をかけるのは、ある意味で当然とも言える。同部門の企業家とその代表者たちは、FTAA交渉の際の、ルーラ政権の弱腰の態度、守りの姿勢に対する批判の手綱を緩めない。
米国の関税障壁で最も損害を被っている部門は、オレンジジュース、タバコ、アルコール、砂糖、牛肉で、オレンジジュースを例に挙げると、米国産ジュースが一トン当たり約八百ドルなのに、米国政府は一トン当たり四百十八ドルの輸入関税を課している。
ガルシア会長はFTAAが創設されたら関税障壁がなくなるという幻想は持たない。しかし、交渉の余地はあるとは考えている。
全国農業連合(CNA)のヴィアーナ副会長は、政府は明らかにしていないが、「米国とのすべての交渉はブラジルにとってマイナス」という印象を持つという。他の部門の代表者と同じく、同副会長はFTAA交渉における米国政府の態度を厳しく批判する。「FTAAを受け入れるよう、扇動的な演説を政府は行うが、反ダンピング法などのテーマには手をつけない」。
ブラジル政府はサービス、投資部門など、FTAAが創設されれば自国に利益をもたらすテーマの交渉から逃げていることに同副会長は触れた。道路や港湾施設などが未整備で、官民とも資金が不足している現状では、外資の導入がなければ投資はままならないとし、ガルシア会長も「農業部門は無限の競争力を有するように見えるが、実はそうでない」とヴィアーナ副会長の考えを擁護している。