4月1日(木)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙三十一日】クラウジオ・フォンテレス検事総長は三十日、サントーロ副検事総長と賭博業者の不正取引を録音したとする疑惑で事実解明を検察庁へ要請した。問題の録音テープは三十日、ジョルナル・ナショナルで放映された。録音は副検事総長が司法局の手違いとして賭博業者に、ジニス氏の賄賂要求を録画したテープの返還を要請したもの。また新しい疑惑が、浮上した。
サントーロ副検事総長は、ジルセウ官房長官から現職へ任命してもらった恩義がある。官房長官への波及を食い止め、ジニス氏不祥事を最小限に止めようとし逆効果となったようだ。
現行犯の録音は二月八日早朝未明、副検事総長室に賭博業者が招かれ件のテープ返還を要請した時行われた。副検事総長の会話は、「テープを渡せば司法当局への協力と考慮し、正当な物件として判決などで便宜を図る。早くしないと総長が、到着する時間になる。車庫に駐車しているあなた(賭博業者)の車を見る。総長は必ずこの部屋に来て、あなたにいう。あなたは、私と検事総長を任命した政府を陥れようとしている。ジニス氏も刑務所へ送るつもりか。いままで世話になって汚いじゃないか」録音は四時間にわたるものだが、二十分に短縮された。
検事総長は、副検事総長と賭博業者との間柄に注目し、副検事総長の言動を理解できないという。大統領府とPTは、野党の狙いと副検事総長の背後関係を分析している。
二〇〇二年の大統領選でも、副検事総長の行動に思い当たる節があったという。誰の指示で副検事総長が、動いているのか。背後の黒幕は、誰かと憶測している。録音が放映された意図は、分からないが政府には有利という見方をしている。
副検事総長がセーラPSDB党首の回し者とするなら、ジニス氏不祥事で政府は防御から攻撃体制に移れるという。ロゼアナ上議が大統領選候補へのチャンスを棒に振ったルヌス社の出所不明現金事件も、報復の時が来たとサルネイ上院議長は手ぐすねを引いて待っている。