3月26日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十五日】新たな政治危機で政府機能が休止する中、連立与党のPMDBは二十四日、経済成長がないなら連立の解消もあることを示唆した。PMDBは党幹部会議後、声明書を発表。同党がPTを支持するには、政府が経済を発展させ所得配分、雇用創出、所得税減税、基本金利の引き下げが前提条件だと要求した。さらにその他連立党も、経済政策の変更のみならず政府官職の配分や予算割り当てで公平な交付を要求した。
PMDBが連立政権に参加して二カ月、同党は経済発展に向けて果敢な政策実施を政府に要求した。政府が政治危機で揺れて四十日、微妙な時期にPMDBが、連立の解消も有り得るとしてきた。同党が懸念するのは地方選を七カ月後に控え、政府の経済政策が無為無策であること。
PMDBが声明書で指摘した項目は、国民に訴える効果として十分なもの。
一、減税による小零細企業の保護育成。
二、所得税の減税。
三、基本金利の引き下げと銀行によるスプレッド(金利差)取引の制限。
四、インフラ整備投資と住宅ローン、雇用創出、所得配分の計画明確化。
五、多国籍企業の増資と輸出割り当て制。
六、多国籍企業の再投資と技術移転義務化など。
ジニス氏不祥事に始まる政治危機で大統領府と党PTは協調を欠き、政府は片肺飛行をしている。PMDBは連立党として単なる票数稼ぎから、政策への参加を要求した。これまで同党の実力はPT政治に活かされなかったが、この声明をもって大統領府は関心を示すと期待している。
PMDBはPTが前政権の政策踏襲に終始し、新味を打ち出す勇気がないと批評した。政府首脳は、市場が問題を解決すると考え傍観している。市場は何も解決しない。果敢な行動が経済発展につながると、同党幹部は断言する。
税制改革による増税は、小零細企業を窒息させる。財政黒字政策とインフレ目標の五・五%は、国際通貨基金(IMF)との合意といえども国家経済を破滅に導く危険な政策だとPMDBの経済専門家はみる。