3月23日(火)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十一日】サンパウロ州立未成年者支援財団(FEBEM。日本の少年院と少年刑務所が合体した施設)に収容される非行少女の数が三年前と比べて倍増しており、同施設の役員らはこの事態を懸念している。
今年二月にFEBEMに収容された女子院生は二百八十九人で、二〇〇一年同期比一〇六・四%増。男子院生の方が大半を占めているものの、同期男子の増加率は四九・三%に留まっている。
〇三年と〇一年の一年間の院生数を比較しても、女子院生の増加率の方が男子を上回っている。〇三年に収容された女子院生は八百九人で、〇一年より三四・一%増加した。だが男子院生は同期、二三・五%増で、女子より低い比率になっている。
少女が犯罪に染まる理由は、少年のケースとあまり変わらない。サンパウロ市東部モッカ区インテルナット(寄宿学校)のマリーリア・M・グラシアーノ理事長は、「少年少女は消費の欲望にかられて犯罪に走る。非行少女らのほとんどは貧窮で困っているわけではなく、『輸入品のスニーカーがはきたい』『流行の洋服が着たい』という願望から犯罪の世界に足を突っ込んでいる」と説明する。同施設では、初犯者や重度の再犯者の少女たちを収容している。
同区にある非行少年仮収容施設(UIP)のマルクス・A・シウヴァ理事長は、中下流階層の非行少女の収容が増加していると述べている。
非行少年の犯罪順位は、非行少女のものと同じである。犯罪ランキングは次の通り。
一位、重度の強盗(男子五〇%、女子三二・七%)。
二位、麻薬取引(男子一一・八%、女子一九・七%)。
三位、軽度の強盗(男子八・九%、女子一五・八%)。
四位、窃盗(男子六・二%、女子五%)。
五位、規則違反(男子六・一%、女子四・八%)。
六位、その他(男子一七%、女子二二%)。
二位の麻薬取引で女子の方が多い理由は、「警察の監視は女子の方が男子より厳しくないため」だと、サンパウロ州市警麻薬捜査課(DENARC)のイヴァネイ・C・ソウザ課長は説明する。