3月23日(火)
【エポカ誌、フォーリャ・デ・サンパウロ紙】国連文化・科学・教育機関(Unesco)がブラジリアで発表した若者と性に関する初めての調査で、ブラジル人の若者は約十四歳でセックスを経験し始めることが判明した。若者の七七%がセックスは男性のみならず女性にとっても非常に重要で、関係を持ちたいのは男性だけではないと考えている。
この調査では、十三の州都と連邦直轄区の公立、私立二百四十一校、十歳から二十四歳までの生徒一万六千四百二十二人と教師三千九十九人、保護者四千五百三十二人が聞き取り調査の対象となった。
すべての州都で十歳から十四歳までの男女の一〇%以上、男子の半数以上がすでに性体験を持っていた。初体験の平均年齢は州によって異なり、男子は十三・九歳から十四・五歳、女子は十五・二歳から十六歳にわたっている。レシフェ、マセイオー、フォルタレーザ各市では十人に二人の女子が結婚するまで純潔を守る必要があると答えたが、全国では男子の約六三%、女子の約四七%が純潔を「過去の遺物」とみなしている。
男女関係の大きな変化の一つは八〇年代から九〇年代に若者たちが「フィカール(一緒にいる・特別な恋愛感情を持たずにキスや愛撫をし合うこと)」という行動を取り始めたことだ。「フィカール」を通してキスなどを経験してみたい気持ちが若者たちを引き寄せ合う。「フィカールは健康的。大人には理解し難いものですけど」とユネスコのマリー・カストロ研究員は述べた。さらに深い、恋愛関係に入ると男子も女子も相手に忠誠を誓うようになる。若者の約七〇%が性的関係を持つのはただ一人の恋人とだけと答えている。
性的関係が男女双方にとって大切だと考える男子はフロリアノポリス市で七九%、女子はクイアバー市で八二%に上った。「七〇年代にそんな関係はユートピアだった」とマリー研究員は驚きを隠せない。「フェミニズムは本当に進展した」。
しかし、男女平等意識はセックスの前に崩れる。女子がコンドームの使用を求める時だ。「それを求める時、女子は悪く解釈されないかと恐れる」とマリー研究員は話す。何度も実施された啓発キャンペーンの結果、コンドームの知名度は上がった。若者の約六三%がその使用に賛成している。だがそれは表面的なもので、現実は程遠い。三分の一の学生が、相手が一人であるという理由でそれを使用していない。二人の関係が進むにつれ、相手を信用するとか快感が減るとかの理由でそれは使われなくなる。一方、若者の八四・七%が何らかの避妊を行っていると答え、経口避妊薬のピルは三八・一%の若者に使用されていた。
恋愛相手とセックスについて話さない学生たちは、両親や教師たちとはまして相談する気を持たない。また両親の約四〇%、教師の二七%が性感染症について十分な知識がないことを認めており、「寝た子を起こす」理由で、性教育に反対する親もいる。また、性に関する情報は普通、生物などの授業に限られるため、学生たちは具体的情報を手にできない。
性に関する情報不足がもたらす悲劇の一つは妊娠、そして違法医院での妊娠中絶である。初めて妊娠する女性の平均年齢は十六歳。フォルタレーザ市では十歳から十四歳までに妊娠した女子の割合が三三・三%と最も高かった。都市部の十人に一人の女子学生が中絶の経験を認めており、全国では約七万二千件に上るという。しかし、約二〇%の若者がどんな場合でも中絶は絶対認められないとも答えている。
過去に若者たちは性行動について善悪の基準を持っていたと研究者たちは説明する。しかし、フェミニズム運動とセックス革命がそうした基準を破壊してしまったという。現在、若者たちは広い可能性に満ちた社会に参加し、その中で自分の因って立つ位置を模索しなければならなくなった。「新旧様々な考え方が入り乱れ、若者たちはショックを受けている」とマリー研究員は総括した。