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田中専任理事帰国へ=CIATE、後任は田尻氏

3月 9日(火)

  国外就労者情報援護センター(=CIATE、二宮正人理事長)は五日、記者懇談会を開き、田中昭彦専任理事が二年間の任期を終え、今月半ばに帰国すると発表した。後任は元新日本製鐵南米事務所課長の田尻慶一氏(七八)で来月半ばに着任する予定。
 田中専任理事は「相談員の設置が一番、心に残ったこと。国内十一カ所に十一人の相談員がおり、ボランティアで働いてくれています。彼らのおかげで、シアテの知名度がずいぶんあがりました」と離任あいさつ。
 二宮理事長は「私は月に数回しか、センターに来ませんが、田中専任理事はしっかりとやってくれた」と労をねぎらった。
 田尻氏は東大法学部卒業後、六〇年年に八幡製鉄に入社。ウジミナス製鉄所建設のため、六一年~六四年までイパチンガで勤務した。その後、新日鉄の南米事務所設立・運営のため七一年~七五年まで、リオデジャネイロに派遣された。
 同センターの管轄が四月より、産業雇用センターから海外日系人協会に移管する。予算は年々、縮小。厳しい運営を迫られている。 二宮理事長は「デカセギを無防備で送り出すわけにはいかない。シアテは日本語教室や講習会などを実施、無くてはならない機関」と一部噂された撤退説を否定。デカセギ支援に最大限努力していく考えを示した。