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動物毒死事件=理事長再任と関係か=01年人事異動で紛糾

3月 3日(水)

  【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二日】サンパウロ動物園の動物毒死事件は、マガリャンエス・ブレッサン理事長(五九)の再任手続きの最中に始まっていた。同理事長はまた、園長も兼任している。
 二月二十八日までに動物六十一匹が殺鼠剤により毒殺された一連の事件は、動物園の運営妨害を目的としていたと取り沙汰されている。
 同動物園によると、最初の毒死が確認されたのは一月二十四日。同月二十五日に同理事長は再任された(任期は三年)。園長としての任期は七月二十七日までとなっている。
 アウキミンサンパウロ州知事の信任を得て、〇一年に知事により任命された同理事長はこの件についてのコメントを差し控えた。
 動物園理事たちによると、同理事長任命の前に、理事のポストをめぐる「いざこざ」があったという。独立運営権を有する同動物園への州政府スポーツ・観光局の介入に対し、理事たちが不服を申し立てる中、〇一年に動物園は同局から科学技術局に移管された。一方、園長に職務権限が集中していた問題の解決のため、同年に新規約が制定され、理事のポストが六つ増やされた。しかし、以前の六つのポストは科学団体により決定されていたが、新ポストはすべて州政府の任命により決定されることになった。
 毒死した動物のほとんどが絶滅の危機にある動物だったこと、二月十九日に餌の調理室の安全管理対策を実施して以降、毒死が発生しなくなったことから、毒死は作為的なものと同動物園はみている。