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動物毒死56匹に=競売予定のヤマアラシなど=サンパウロ市

2月28日(土 )

  【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十七日】毒物検査により、今年一月二十四日以降、サンパウロ動物園の動物五十六匹が毒死したことが確認された。
 毒死した動物の中には、三月か四月に競売にかけられる予定だった三十七匹のアフリカ・ヤマアラシが含まれている。うち二匹は二十六日に死亡、他に七匹が現在衰弱状態で、おそらく死亡するとみられる。動物は毒を盛られると十二日間しか命がもたないという。
 競売予定の動物の死により、競売の情報を入手でき、動物園に損害を与えようとした何者かが毒殺に関与したのは明らかだと同動物園はみている。
 もう一つの事実が容疑者を園内の職員に絞り込んでいる。死亡した五十六匹のうち、四十三匹は一般人の訪問が制限されたエリアで飼育されていた。警察も動物園も二十六日、事故死の可能性を否定した。
 警察は毒死した動物に接触し、かつ化学物質について知識がある五人の動物園職員に捜査の焦点を当てている。サンパウロ市司法警察署(Decap)のアラウージョ警部は「今回の事件は動物園に対する挑戦だ」と述べた。
 一月二十四日以降、動物百匹の死亡について捜査が行われてきた。同動物園は二月二十一日までに三十五匹の動物が死亡したと発表していた。捜査の障害とならないよう、動物の死の一部は発表されなかったという。