2月26日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十六日】パライバ州出身のウイリー・ペッソア技師は北東伯地域の乾燥地帯に僅少経費でできる潅漑方式を考案し、伯銀技術財団から今年の七大発明の一つに選ばれた。また国連や国際支援団体から毎月四千レアルの援助を支給され、過疎地の産業振興を指導することになった。
同氏の考案はマンダラ計画と命名され、聖書から啓示されたという。太陽系のように九つの円で囲まれ、中心に丸い池を掘り水をたたえ魚を養殖する。池の上にランプが灯され、夜になると昆虫が集まり水に落ちて魚の餌になる。池の水は、魚の糞でリン分の豊富な潅漑用水となる。
池の周囲の三つの円は二分して一方に家畜を飼育、他方にフェイジョンや米、マンジオカ、ジャガイモ、コーヒー、野菜を植える。
家畜の糞で土地は肥沃となり、隔年作つけをする。その外側の六つの円には、果樹や薬用植物、鑑賞用植物を栽培。潅漑は家庭用のホースで、池の水を使う。
北東伯地方の病人は、七〇%が栄養失調が原因の疾患。バランスのとれた食事をとっていれば、避けられる病気が多い。次は農業組合を組織して、直接販売や農産加工を奨励する。
マンダラ計画は、二ヘクタールあれば設置可能。マンダラが百カ所あれば、組合を作り乾肉加工や乳製品、果物加工、果菜加工、漢方薬などの農産加工を行える。マンダラのモデルは多数あり、見学を勧めている。
マンダラ一カ所の造成費は四千五百レアル、Pronafが融資する。五十種類の作物と果樹四百五十本を栽培し家畜を飼育する。マンダラが完成すると、一世帯当たり五千レアルの月収になる計算という。