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入試でトップに立つ方法=田舎町の秀才が語る

2月17日(火)

 【ヴェージャ誌】入試で好成績を収めるには、学生が各自に合った勉強方法を見つけるべきだと教育の専門家たちはよく話す。まして、今年の入試成績でチャンピオンに輝いた学生のやり方をちょっと教えてもらうのは興味深く、有益なことだ。
 サンパウロ市から六百キロ離れた人口三万三千人のアダマンチーナ市に住むラウル・セレストリーノ・テイシェイラ君(一七)は、ブラジルの大学の中で最も競争が激しいとされるサンパウロ総合大学とカンピーナス州立総合大学の今年の入試成績でトップ(正解率は八九%)を占め、航空技術院(大学)にも合格した。物理学科を希望していたラウル君はサンパウロ総合大学への入学を決めた。
 「みんなに聞かれる前に言っておきたいんだけど、僕はガリ勉じゃない。友達と出かけ、踊ったり遊んだりするのが好きなんだ。普通の男の子さ」。ラウル君は、恋人はいなかったが、パーティーや映画に出かけることはやめなかった。
 ラウル君は入試前に学習計画をいくつか立てた。(1)小さな離れに机を持ち込み、いつもそこで勉強する。(2)勉強時間は一日四時間と決め、夜に勉強する。土日も勉強を続ける。(3)一日に二教科を勉強。理系科目は得意なので、文系科目に時間を多く割く。(4)入試対策本を八冊、自分が読みたい本十冊を読む(「いつも午後、勉強前に読んだ」)。(5)インターネットは興味がある分野(天文学、数学、量子力学)について調べる道具として使う。(6)テレビはほとんど見ない(7)睡眠は夜だけ。昼寝は避ける。
 十二歳の時、ラウル君は数学オリンピックで第三位を獲得し、その後、スイスで開催された天文学世界大会では、他の四人とともにブラジル代表として参加、第二位となった。
 ラウル君の父親は銀行員で月収は二千レアル。母親は主婦で兄弟が一人。六年前からラウル君は、通っていた高校から授業料の減額措置を受けていた。
 〇三年の大学入試には、五百万人に上る学生が、千六百の大学、募集定員百七十万人をめぐって競い合った。国公立大学に限ると競争率はさらに上がり、学科によっては百倍を超えたところもあった。
 入試成績が優秀な学生を調査した結果、彼らには共通点がいくつかあることが確認された。両親が高等教育を受けており、子どもの文化的生活を応援する家庭の出身者がほとんどだった。また彼らが一日中勉強ばかりするガリ勉タイプとも違っていた事実も注目されている。教育省のデータに基づいた調査によれば、成績優秀な学生は勉強と関係がない本を一年間に六冊以上読み、テレビの代わりに新聞や雑誌で情報を得ていたという。