一九九五年五月から九九年末までセテバンという、デカセギ子弟向け通信教育システムをやっていた篠田カルロスさん。九九年に突然、ブラジル教育省から中止命令が来た時にはさぞやがっかりしたことだろう。その五年間に八百三十一人の卒業者を出し、うち約二百人がその後、ブラジルや日本、アメリカ、カナダ等の大学に進学したそう。
親の仕事の都合で、その多くが地方都市に散っているデカセギ子弟にとって、ブラジル人集住地にしかないブラジル人学校は、そうそう通えるものではない。かといって小学校高学年を過ぎた子弟にとっては、日本の学校に入学しても、勉強についていくことは難しい。
そんな子どもたちにとって、通信教育は不可欠な選択肢だった。捲土重来、通信教育を復活させるべく訪日する篠田さんにエールを送りたい。 (深)
04/02/11