1月27日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十四日、時事二十三日】ルーラ政権が発足して一年。「雇用促進」を公約していたルーラ大統領だが、実際には失業率を高め、不正規雇用を増加させ、労働者の所得を下げていたことが二十三日、ブラジル地理統計院(IBGE)が発表したデータによって明らかになった。
ブラジル六大都市圏での昨年全体の平均失業率は一二・三%。ルーラ政権が発足一年目に講じた金融引締めによる景気冷え込みを示した。
昨年末の経済政策面での違いから、サルバドール市とポルト・アレグレ市の都市圏データに誤差が生じたため、三月から十二月までの平均失業率で昨年と〇二年を比較した。昨年三~十二月の平均失業率は一二・五%となり、〇二年同期平均の一一・七%を上回った。
昨年十二月の失業率は一〇・九%と、前月から一・三ポイント低下したが、これはクリスマス前に商業やサービス業での雇用が増えたためであり、例年の傾向とみられている。失業率が前月比で改善したのは二カ月連続だが、前年同月の一〇・五%は上回った。
一方、昨年十二月の労働者の平均月収は八百三十・一レアル(約三万七百円)で、前月を一・二%、前年同月を一二・五%それぞれ下回った。昨年の平均値で見ても、前年比一二・九二%減の八百五十六・八五レアルと低下した。〇二年の平均は九百八十三・八五レアルだった。