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■ひとマチ点描■極真空手の新星

1月23日(金)

 昨年十一月、東京体育館で行われた第八回空手道世界選手権に新星が現れた。エヴェルトン・テイシェイラ選手(二一)だ。初出場ながら三位に入賞。極真会館リベルダーデ道場の磯部清次館長は「四年後の第九回大会で優勝を狙える逸材」と期待する。
 エヴェルトン選手は、九歳で父親に連れられ入門。十歳で試合に出場するもあっけなく敗退。怒った父親は、即刻空手をやめさせた。十六歳で復帰した時から、快進撃が始まる。パウリスタのジュベニール大会では三回連続優勝と敵無し。九八年には全世界ウエイト制空手道選手権大会で、ブラジル代表にもなった。
 「彼の強さは、スタミナにある」と言う磯部館長。空手をやめた空白の五年間―父親と共に毎朝十キロから二十キロを走った。磯部館長は言う「根性に影響したのか知らないが、この五年間が彼の強さの土台になった」。      (佐)