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福島県=新留学制度を立上げ=県人会長が請願し実現

1月15日(木)

 福島県は同県にルーツを持つ中南米の日系人高校生と交流を図ろうと、今年から「中南米高校生短期研修制度」を立ち上げ、その第一期生四人がブラジル、ペルーから二人ずつ選ばれ、十六日、サンパウロで合流し日本に向けて発つ。
 ブラジルからは引率者として二世の鈴木カイオさん(二七、園芸技師)が同行。研修生には、二世の小島マリアナさん(一六、ワシントン・ルイス州立高校)と、三世の木村ウィリアンさん(一五、バンデイランテス・スザノ校)が決まっている。
 一行は十八日成田空港に到着。翌日、知事を表敬訪問する。二十八日までの滞在期間中には川俣高校、あさか開成高校で交流プログラムが組まれているほか、県内観光、日本文化体験のスケジュールも充実。宿泊はホームステイとなる。
 今年、福島県人会は県費留学生枠を二人から一人に減らされた。これを憂慮した福島県人会の小島友四郎会長が「別の形での若者の交流を」と、昨年訪日し母県関係者に訴えたことが同制度の実現に結びついた。
 来社した同県人会の曽我部武事務局長は「今年はまた、大卒者を対象にした技術研修生制度も始まるとの知らせも受けている。往年のように何人もというわけにはいかなくとも、さまざまな形で交流制度の継続を望みたい」と話していた。