1月9日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙、フォーリャ・オンライン八日】ブラジルの主要外債であるC―Bondが八日、額面価格にまで回復し、C―Bondの取引が開始された一九九四年以来の最高記録を更新した。ブラジル政府は今年四月十五日に、ブラジルの対外債務状況を改善するため、この債券を一部買い戻す可能性がある。コンサルタント業者「グローバル・インヴェスト」は、政府が債券を買い戻す場合、政府は三億千万ドルを投入すると観測しており、この展望が投資家たちを刺激し、C―Bondを騰貴させた。
C―Bondは額面価格の一〇〇%にまで高騰したことによって、カントリーリスクも二・三六%下がって四百十一ポイントになり、一九九七年十月以来の数値まで低下した。
二〇〇二年、大統領選前の経済危機の間、C―Bondの価値が大幅に下がった。当時、額面価格の四八・六八%で取引されていた。
C―Bondは一九九四年四月十五日、ブラジルの対外債務の再調整プログラムの一つとして発行された。この外債の償還日は二〇一四年四月十五日である。ブラジル政府は今年一年間に、C―Bondを計六億二千万ドル買い戻すとみられている。ブラジル中央銀行(中銀)によると、現在、C―Bondの外債総額は約六十五億ドルに達するという。
中銀は八日午前、一括払いでドル買いをするため、ディーラー(中銀の名義を利用して活動する銀行を指す)を集めて〃ドル買い入札〃を行なった。これは、中銀が仲介者からドルをできるだけ安値で購入するために行なわれるものとみられる。
中銀は六日、外貨資産を含む外貨準備の積み増しをすると発表しており、対外債務返済に調達する分を超えて、外国為替市場でドル買いを進める方針を打ち出していた。購入されるドル総額は明らかではない。
八日のドルは〇・四一%高で取引が始まった。C―Bond騰貴の影響もあり、入札後、ドルは一転して下落。同午後一時、〇・四五%安で取引されていた。
アントニオ・パロッシ・フィーリョ財務相は七日、外貨準備の積み増しを図る中銀のドル買いは、相場に影響を与える可能性はあるが、それは為替政策の変更を意味するものではないと表明した。「政治はなんらかの結果を生むもの。我々は需要と供給の法則を無視する気はない」と言明している。
パロッシ財務相は、中銀の目的はドル相場への介入ではないと述べ、六日にエンリッケ・メイレーレス中銀総裁が強調した「為替交換率に上限や下限を設けるつもりはなく、介入は外貨準備の積み増しが目的」だとの考えに同調した。