ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 債務不履行での車の没収=手続きが3カ月位に短縮か

債務不履行での車の没収=手続きが3カ月位に短縮か

 車の購入者が債務不履行に陥った場合、該当する車を没収するために必要な期間を短縮する法律が、14日から発効したと15日付エスタード紙が報じた。
 車の購入者によるローンの支払いが遅れ、債務不履行となった車を没収する手続きは煩雑で、従来は債務不履行が発生してから没収まで1年以上かかるのが普通だった。
 だが、15日に発効となった新しい法律では、債務不履行から没収までの手続きが簡素化され、没収までの期間が約3カ月に短縮される見込み。
 自動車業界では、債務不履行となった場合も速やかに物件が差し押さえられるようになるため、クレジットを利用する際の銀行の審査がより穏やかになり、ローンの金利も下がると見ている。
 同業界では、銀行の審査が厳しくなり、ローンを組めない人が増えた事が車の販売が昨年比9%低下した理由の一つと見ている。没収後に競売にかけられる車は月5千~6千台で、その35%は銀行が買い取っている。
 車の約半数が分割購入だが、支払が滞った車の没収には裁判が必要で、その手続きに1年以上かかる上、弁護士の費用や罰金、税金その他で4千~1万4千レアルの経費もかかっていた。新法は裁判を省き、オンラインでの譲渡も可能とする。
 自動車業界では新法発効で、債務不履行が減れば、銀行側のリスクが減り、ローンの審査を通る割合が20%程増え、年末に向けた販売も促進されると期待。販売台数の落込みは5~6%に減るのではと見ている。