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中央労組が大統領批判=具体的雇用対策を要求

12月27日(土)

 【既報関連・エスタード・デ・サンパウロ紙二十五日】大規模中央労組は二十四日、新規雇用創出に向けた具体的施策を政府に要求した。
 〇四年は雇用創出の年になるとしたルーラ大統領の公約は、〇四年に実施予定の全国市長選に向けた選挙運動の一環にすぎないとフォルサ・シンジカル(組合パワー)はみる。統一労働組合(CUT)は雇用問題に対して政府は〇三年のうちに優先的に取り組むべきだったとみなしている。
 ルーラ大統領は二十三日、経済成長だけではブラジルが必要とする雇用は満たされないとサンパウロ市で演説した。来年早々にも経済専門家、組合・社会団体代表を召集して、失業対策を検討すると同大統領は約束した。〇二年の大統領選の最中、ルーラ大統領候補は四年間で約一千万人の雇用を創出すると公約していた。
 CUTのマリーニョ代表によると、同組合は十月に雇用創出計画を政府に提出したが、何ら回答を得ていないという。この計画は大都市圏で公的機関が率先して雇用するというもの。「緊急対策の一種だった」と同代表は説明した。
 フォルサ・シンジカルのゴンサルベス事務局長は大統領に対してさらに手厳しい。同組合は雇用創出の公約に対し、警戒心を解かない。「雇用を創出するという来年の市長選に向けた大統領の公約は、大統領候補だったときのそれと何ら変わりがなく、大統領は減らず口を叩かず、行動に移る時だ」と同局長は批判した。