12月17日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十六日】国際通貨基金(IMF)は、ブラジル政府と六十六億ドル融資の新協定を締結した。政府の依頼によりIMFは十二日、新協定の発表から故意に融資合意の項を削除したことが十五日、明らかになった。PT執行部は十四日、党幹部会議を予定していた。執行部は政府の経済政策に批判的な左派に対し、新協定締結の事実を隠ぺいした。それから同会議で、エロイザ・エレーナ上議はじめ左派の四人を除名した。
前政権が取り付けたIMF融資の残額八十二億ドルと六十六億ドルが、ブラジル経済の安定を外的要因から守るために用意された。新たな協定は十二日、すでに合意していた。
十三日の新聞紙上に「IMFと新協定締結」のニュースが報道されるのを避けるため、党執行部は策を講じた。これまでIMFの融資は、火急の場合にのみ使用する経済安定の準備金と国民に伝えてきた。
事実は、前期融資協定の延期であった。IMF広報部の電話は、ブラジル報道陣からの問い合わせで殺到し鳴り続けた。「なぜ政府は事実の隠ぺいをし、IMFは加担したか」と。IMFは、日程表の誤解であると苦しい弁解をした。
IMFは政府の堅実な経済政策を称賛したが、ブラジル経済は外的要因に対する防御に不備があることを指摘した。国際金融市場は非常にむら気であり、それに対する資産状態が健全とはいえないと忠告した。
ブラジルの外貨準備高百七十億ドルは、経済安定に不十分であるという。外資導入に頼らなければならないブラジルの財政体質は、虚弱といわざるを得ないとIMFは本音を公開した。