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電力部門暫定令は違憲=PSDB、最高裁に提訴

12月17日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十六日】ブラジル社会民主党(PSDB)は十五日、電力部門の新体制を定めた暫定令第百四十四号に対する違憲直接訴訟を連邦最高裁判所(STF)に起した。
 同党によると、最高裁は九九年に、別の違憲直接訴訟で、同部門に関する事項は暫定令によって規定されてはならないとする判決を下したという。最高裁の判決に反してPT政権は、電力自由化の規定、配電会社の権利制限、国立電力システム事業団(OMS)の義務事項制定などを定めた暫定令第百四十四号を発令したと同党は訴えた。また、今は発令を急ぐ差し迫った事態ではなく、同令は電力部門への投資を強く阻害し、電力自由化を中断させることも訴訟理由に挙げている。
 鉱山動力省は暫定令を通して電力部門を変革したことは一度もないとし、PSDBを与党とした前政権も暫定令によって同部門を規制したことに触れて、今回の訴訟を「奇怪だ」とみなしている。九五年二月から〇二年八月の間に発令された電力部門に関する十三の暫定令のうち、最新の第六十五号は競売を通じた配電会社の電力購入を強制し、当時のゴミーデ鉱山動力相に署名されている。
 電力部門が専門の弁護士たちによると、PSDBによる今回の訴訟はおかしなもので、政治的意図にしか基づいていないという。同訴訟により、サンパウロ証券取引所では大手電力会社の株価指数、「電力エネルギー指数」が三・六一%下がり、同取引所株価指数(Ibovespa)も一・二六%低下した。