12月16日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙】サンパウロ州とサンパウロ市で発生した強盗事件が過去最高を記録した。
今年一―九月のサンパウロ州の強盗発生件数は二十四万九千三百四十三件、サンパウロ市のそれは十三万二千二百十五件。前年同期比ではサンパウロ州では六・九%、サンパウロ市では六・一%事件が増加し、四半期ごとに統計を取り始めた九六年との比較では、サンパウロ州では九四・三%、サンパウロ市では八七・七%増加した。
強盗に加え、窃盗も前年比で、サンパウロ州(一六・一%)とサンパウロ市(七・七%)の双方で増加した。
「強盗と窃盗は一般的に、警察の怠慢と直接関係がある。というのは、そうした犯罪は発生を予測できるからだ」とカルドーゾ政権時代のシウヴァ元公安局長は述べた。強盗犯や窃盗犯には「ある地域的傾向」、つまり、場所、日時、犯行の及び方が同じになる傾向があるという。「それらの犯行を撲滅するには、発生現場を整理・分析し犯行パターンをつかむことが必要だ」。
九六年から〇三年にかけて、公安局は軍警を七万五千人から八万三千人に増員し、警察署内の捜査員が拘留者の脱走に気を取られることなく捜査に集中できるよう、拘置所を新たに建設した。また、犯罪情報システム(Infocrim)を立ち上げ、軍警と市警の管轄区域の整理によって、両警察の活動を効率的なものに改善した。
公安局のこうした努力はある面で実を結びつつある。殺人事件は強盗・窃盗とは対照的に二〇〇〇年以降、徐々に減少している。今年発生した殺人事件は三千二百九十三件で、九六年より二百九十七件少ない。