11月28日(金)
一九六七年から続く伝統があり、日系との関わりの深いノーヴォ・アチバイア病院(和田周八郎院長)の小児科クリニック予防接種センターが今月、医療分野の連邦最高機関であるブラジル免疫協会(SBlm)から五つ星の格付け認証を受けた。審査にあたった同協会役員は「全国の私立病院の模範である」とその優秀性を認めた。
同小児科クリニックには診療所、救急医療センター(二十四時間)、看護婦センター、出生児用UTIが付属する出生児特別看護室、出産した母親用病室、予防接種センターなどがある。今回五つ星となった予防接種センターには、国内で受けられる全ての予防接種が可能。
ブラジル免疫協会は、医療分野の最高権威が集まった連邦機関。今回の五つ星認証(Selo de Qualidade*****)は、国際標準化機構のISO-9001を模して今年から始められた制度で、医療サービス品質管理を評価する。今回の認証にあたり、予防接種のみならず、施設の衛生状態、受付けや看護婦の対応などのあらゆる点が審査された。
小児科担当理事である下川ヨシカズ医師は「このような栄誉をいただいき本当に嬉しい。サンパウロ市やカンピーナスまで出かけなくても、最高のサービスをここで受けられることが証明されました」と語る。
下川医師によれば、同協会役員から「このクリニックの医療サービスの品質は素晴らしい。他州など全国の私立病院の模範施設として喧伝したい」と太鼓判を押された。
同病院は六七年に、ウィルソン・ロドリゲス・デ・フレイタス医師や和田周八郎医師らがクリニカ・サンカミーロとして開設したことに端を発し、七一年にノーヴォ・アチバイア病院となり、以来、有数の優良総合病院に成長した。現在八人いるソシオ(共同経営者)のうち、和田院長、下川医師、カワカミ・ケンジ医師の三人が日系人。
和田院長は、ブラジル日本都道府県人会連合会会長、サンパウロ学生会評議会会長などを歴任し、パラナ州ウムアラーマ郡の大農場に産業開発青年隊の受入れ訓練所を設置したことでも有名な和田周一郎氏(一九〇一―一九八八)の子息。