11月28日(金)
日本航空サンパウロ支店は二十七日、現在週四便運行しているサンパウロ―東京・名古屋線を三便に減便することを明らかにした。アメリカ国内の乗り換えではビザを必要としない「ビザなし通過プログラム」が八月に廃止された影響で、ブラジル人乗客が減少したことによる。当面は、来年一月十八日から三月末までを予定しているが、その後についても利用実績に基づき判断する。
アメリカを経由して日本に向かうブラジル人は、「トランジットビザ」か「観光ビザ」の取得が義務づけられている。日本航空では、アメリカに廃止撤回の交渉を続けてきたが、見通しが不透明な上に、利用実績が落ち込んでいることなどから、本社が減便を決断。日本では二十五日に発表されている。
減便されるのはサンパウロを日曜深夜に出発する四七便と日本を土曜日に発つ四八便。サンパウロ支店では、出発日の選択肢が少なくなるが減便による運送能力にはそれほど影響がないとみている。同支店では二十七日にサンパウロ市内で約九十社の旅行会社を対象に説明会を開き、理解を求めた。ニッケイ新聞社を訪問した横山幹雄サンパウロ支店長と小松繁彦営業所長は「三便になったことで利便性が悪くなるが、お客様にはご理解いただきたい」と話している。