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共済組合〃4歳〃に=サンパウロ市内に27団体誕生

11月27日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十九日】サンパウロ大学の学生が一九九八年、リオ・ペケーノ区へ来て共済組合の説明会に住民を招いたとき、人々は就職を斡旋するのかと思い労働手帳を持参して集まった。
 参加者の一人イヴァニ・サンパイオさんは三年間、失業していた。学生の指導に従い、全員共営者で主人も使用人もいない共済組合コペル・ブリーリャの設立に挑戦した。営業種目は大学キャンパスの手入れ、構内の清掃、職員にコーヒーを出すこと、建築物の保全などとなっている。
 発足して四年、運転資金はゼロ、それでも全員に月給四百レアルを支給している。支給額は勤務時間で異なるが、時給は全員同額。組合の理事長は、サンパイオさんだ。大学との契約遂行で、責任は重い。
 サンパウロ市内に現在、大小二十七の共済組合が設立された。組合員は社会疎外者を対象とし、五人から四十人の組合と色々ある。サンパウロ市役所やグアルーリョス市役所は、市の公共サービスの一端を同組合に委託した。
 組合員の中には就職を絶望視していたが、共済組合の中で就労できることに生きがいを感じている。全員がアイデアを出し合い、組合の収入が増えれば組合員の収入も増加し、夢がふくらむ。共済組合は一九九五年、リオ国立大学で始まったものだが現在は、パラナ州やバイア州など十三都市で実施されている。