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犬猫飼うなら雑種=サンパウロ市 動物登録で判明

11月22日(土)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙17日】血統書付きのプードルや純血のペルシャ猫・・・。こんなペットを飼うのは、とてもシックかもしれない。しかしながら、サンパウロ市民のお気に入りのペットは、実は雑種だという。
 同市では、動物総合登録(RGA。動物の身分証明書)が発行されており、現在18万1800匹の犬が登録されている。現時点では、登録された愛犬の34・2%が雑種だという。
 この比率は猫の間ではさらに大きく、3万1200匹の猫のうち、雑種は74・6%を占めている。
 市内で飼われている犬は約150万匹いると推定されており、現在RGAに登録されているのはその12・2%だという。愛犬のランキングは次の通り。
 1位、雑種(34・2%)。
 2位、プードル(20%)。
 3位、コッカー・スパニエル(6・1%)。
 4位、ジャーマン・シェパード(4・2%)。
 5位、ダックスフンド(4・1%)。
 一方猫は、約23万匹飼われているとされ、登録比率は9・5%となっている。愛猫ランキングは次の通り。
 1位、雑種(74・6%)。
 2位、シャム(19%)。
 3位、ペルシャ(5%)。
 4位、アンゴラ(0・73%)。
 5位、バーマン(別名「ビルマの聖猫」)(0・19%)。
 これから犬や猫を飼おうと考えている人にとって、雑種の犬猫は、高い血統書付きのペットとは違ってただで手に入る。これも雑種のペットが好まれている理由の一つである。動物擁護のNGO団体などへ行けば、無料で雑種のペットを引き取ることができる。一方血統書付きのペットは、大抵数百レアルはする。
 また雑種のペットは、「頭が良くて愛らしく、血統犬猫より病気になりにくい」と、雑種犬猫の飼い主たちや獣医らは主張する。
 雑種のペットが好まれるということは、捨て犬・捨て猫が新しい飼い主に引き取られ、市の衛生管理が良くなることも意味する。雑種ペットは飼い主の愛情やエサを得るだけではなく、予防接種などを受けて健康になる。病気の媒体にもなる捨て犬・捨て猫は、こうして人間の健康を脅かす存在ではなくなるのだ。
 捨て犬・捨て猫が少なくなることは、脊椎動物感染病コントロールセンター(CCZ。日本の保健所)で犠牲になる動物の数も減ることにつながる。一日に犠牲になる捨てペット数は、100匹から80匹に減っている。だが、CCZのルシアーナ・H・ゴーメス獣医は「まだ多すぎる」と訴えている。
 RGAは、サンパウロ市の動物健康管理プログラムの一つである。RGAをつくるには、CCZや、同市公認のペットショップや獣医クリニックで、自分のペットを登録しなければならない。登録に必要な書類は、身分証明書、個人所得税申告番号カード(CPF)、住所を証明する書類(電気代、水道代などの明細書など)、ペットの予防接種証明書(狂犬病は不可欠)。登録手数料は3レアルする。