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全工連 サンパウロ州工連 金利大幅引き下げ要求=環境整ったと判断=金融より産業振興優先=銀行の〃利食い〃に歯止め

11月19日(水)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十八日】サンパウロ州工業連盟(FIESP)において開催された財界代表者会議で十七日、ピーヴァFIESP会長は基本金利を一%に止まらず、一気に一・五%引き下げるように要求した。経済指数は計画通りに収まり、金利の思い切った切り下げを受け入れる環境は整っているとした。全国工業連盟(CNI)のモンテイロ会長も、銀行のスプレッド(金利差)取引を抑制し産業興隆を図るため大幅な金利の切り下げが必要だと述べた。

 基本金利を審議する十一月の通貨審議会が十八日から始まることで財界代表者は、中央銀行の前向きで積極的な姿勢を求めた。毎月一%の段階的引き下げにとどまらず、景気刺激の起爆剤になる思い切った措置を講じるよう提言した。
 ピーヴァ会長は現行の一九%から一七・五%への引き下げが、消費者の年末への購買意欲を刺激するカギになると述べた。需要と供給の関係は、市場活性化のため何かきっかけを求めているとした。
 十月から十一月にかけて向こう一年の消費者物価指数が、六・二七%から五・九三%へ下がった。消費市場の売上増は〇・二%からマイナス一・三%と落ち込み、国内総売上の増加は一・六%からマイナス四・六%と冷え込み、カントリー・リスクは六百七ポイントから五百八十六ポイントに下げ、金利引き下げへの経済環境は整っていると、会長は述べた。
 同会長は、製造業は金融業よりも積極的に反応するという。中銀は、金融市場の味方だとした。中銀の保守的な金融政策が、ブラジルを過去二十年経済成長率をゼロ成長にしたと叱責した。ブラジルがスタッグフレーション(景気後退)から抜け出すためには、資本コストの低減しかないと、通貨審議会へ通告した。
 またCNIのモンテイロ会長が税制改革に言及して、議会の緩慢な対応を非難した。産業振興のための投資や資産の運用に対しては何ら奨励策を講じず一顧だにされていないと、議会の怠慢ぶりを追及した。投資は、次世代のために果樹を植えるようなものと諭した。
 高金利政策が銀行のスプレッド取引を増長し産業殖産を忘れたと、政府の採った通貨政策の根本的誤りをも糾弾した。