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貧困対策は国際協力で=ルーラ大統領が訴え

11月19日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十八日】ラテンアメリカとカリブ諸国の貧困根絶をテーマとするセミナーが十七日に開催され、その中でルーラ大統領はブラジル経済を安定させるという公約は「譲歩できない」もので、国際協調体制が世界の経済格差と貧困を減らす道となると演説した。
 貧困根絶という目的を達成するためには、貧困諸国への資金還流を容易にする貿易と金融のルール制定も必要であり、「外国の対応とブラジルの公約を取り合わせることで、道は開ける」と大統領は述べた。
 その道は「主権が維持された、透明性の高い、かつ、正義に基づいた交渉」であり、「貧困諸国の再発展は一方的なやり方では実現できないということだ」と大統領は締めくくった。
 ルーラ大統領は貧困諸国へ資金を向ける必要性を、第二次大戦後のヨーロッパ復興計画、マーシャルプランと比較した。「投機的資金を生産活動に向かわせるには、戦後ヨーロッパの復興において見られたような取り組みに向けての周到な準備と努力が必要である」。
 同セミナー、『ラテンアメリカとカリブ諸国における今後千年間の発展の実現を目的とした政治的コンセンサスの促進』は世界銀行、ラテンアメリカ・カリブ経済委員会、国連開発計画の共催で実施され、二〇一五年までに基本社会指標の目標値を達成することが確認された。同目標は九〇年に百八十九カ国により取り決められた。