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韓国文化センター建設=サハリンに、日本政府援助

11月13日(木)

 サハリン(旧樺太)残留韓国人問題で懸案になっていた、残留韓国人一世のための現地施設「サハリン韓国文化センター」建設が、実現に向け動き出した。集会所や各種レジャー施設を設け、サハリン韓人会が運営と管理を任される。現在も三万人を越す在サハリン韓国・朝鮮人、特に旧日本軍による徴用や強制連行で犠牲をこおむった一世たちの長年の願いが一つかなうことになる(「統一日報」紙)。
 同紙によると、センターはユジノサハリンスク市内に建設される。予算は日本政府がすでに三年ほど前五億円を拠出することを決めている。さきごろ、駐サハリン日本総領事館、ユジノサハリンスク行政府、サハリン州韓人会、韓国人支援共同事業体(日本赤十字社)の四者が建設で正式調印した。着工は、来年の雪解けを待って始まる予定
 センターは自立運営に向け、レストランやホテルを併設する。サハリンは天然ガスや石油などの地下資源が豊富で、世界最大のLPG(液化石油ガス)工場建設の計画があるなど、今後ともビジネスマンの往来が増加することが期待される。
 ロシアでは、日本企業が資本投下した事業がいつのまにか登記移転されていたり、社会主義時代独特の閉鎖的な法律が障害となったトラブルも過去に見られるため、同センターの建設や所有をめぐって、日本側とサハリン州行政府との緊密な協議が繰り返されている。