11月7日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙六日】連邦警察は五日、パラー、マランニョン、ピアウイー、ゴイアスの四州で二百五人の捜査官を一斉に動員し、ハッカー二十三人を逮捕した。
「トロイの木馬」と名付けられた逮捕作戦で連警は三十三件の逮捕命令を遂行した。この件数は全体の一部で、最終的な件数は六日に発表される予定。逮捕者の中にはパラー州市警の書記官が一人いた。
連邦警察によると、昨年だけで同ハッカー集団はブラジルの銀行から三千万レアルを不正に引き出した。ハッカーらは銀行口座保有者にEメールを送付し、そのメールを開くと個人の機密情報を盗み取るプログラムがコンピューターに取り込まれる。その後、情報を手に入れたハッカーらは同保有者の金を「不正口座」に移していた。たった一日である会社は三十五万レアルの被害を受けたという。
先週、米国の新聞「ニューヨークタイムズ」がブラジルのハッカーからの増える攻撃を取材した記事を掲載した。同記事は「組織犯罪の宝庫で、デジタル犯罪を予防する法律がほとんど整備されていない」ブラジルではハッキングが頻繁に行われ、「インターネットを使った犯罪の開発研究所」にブラジルは成り下がっていると報告している。
下院議会は五日、ハッカー、偽造携帯電話・クレジットカードなど、情報分野で発生する犯罪への処罰を規定した法案を初めて承認した。情報通信システムを利用して不正アクセスを働いた者は罰金に加え、三カ月以上一年未満の拘留刑に、不正に情報を取得または提供した者は罰金と六カ月以上一年未満の拘留刑に処せられる。