ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 大サンパウロ市圏の失業者増加=9月203万人で過去最高

大サンパウロ市圏の失業者増加=9月203万人で過去最高

10月31日(金)

 【アゴーラ紙二十四日】二十三日発表されたサンパウロ州データ分析システム財団(SEADE)と労組間社会経済調査・統計所(Dieese)が共同で行う「雇用・失業調査」によると、大サンパウロ市圏の九月の失業者数が、調査が始まった一九八五年以来過去最高の二百三万人に達したと発表した。同月の失業率は二〇・六%となった。
 一方ブラジル地理統計院(IBGE)は最近、六大都市圏での九月の失業率が八月の一三%から一二・九%に減ったと発表した。両者の失業率数値に大きな差がある理由は、IBGEは日本と同じく絶対失業率(過去一カ月以内に就職活動をしていた失業者)を計算しているため。
 対してSEADE/Dieeseの調査は、過去一年間に就職活動をしていた失業者や、就職中だが給与が非常に少ない、あるいはなかった人なども含まれる。このため、対象者数や調査地域などの差が調査結果に出るわけだ。
 今回の調査で出た大サンパウロ市圏の九月の失業率二〇・六%は、四月と五月と同じ数値となった。昨年九月の失業率は一八・九%だった。
 だが失業者数で比較すると九月の方が多いことが分かる。五月の失業者数は二百万五千人だったが、九月は二百三万人まで増加し、過去最高の人数を記録。昨年同期の失業者数は十九万三千人だった。
 通常九月は、年末前のアルバイト求職が増加するため、失業率が高くなることはないというが、今年だけではなく、昨年同期にも同じ増加傾向が見られた。