10月29日(水)
【既報関連=エスタード・デ・サンパウロ紙、フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十八日】ロベルト・レキオン・パラナ州知事(PMDB=ブラジル民主運動党)は二十七日、同パラナグアー港からの遺伝子組み換え(GM)食品の輸出入およびGM農産物の栽培、GM食品の工業・商業化などを全面的に禁止する州政令を認可した。発令式典には知事の兄弟であるエドゥアルド・レキオン同港湾局長も出席し、五カ所のターミナルにストックされている六万二千トン分の大豆の品質分析が終了するまで、大豆の輸出を禁止すると発表した。
エドゥアルド・レキオン局長は、「輸出を妨害するつもりはないが、公共・民間港湾から出荷される大豆をすべて検査しなければならない。今しばらくの辛抱を」と理解を求めている。
同局長によると、アルゼンチンのGM大豆がパラナグアー港の大豆に混ぜられたとの告発があったという。パラナ州は、パラグアイから入ったGM大豆の検査結果を農務局に求めている。
同州農務局は二十日から、GM大豆ではないと証明できない大豆が同州に入るのを阻止しており、サンパウロ州、サンタ・カタリーナ州、マット・グロッソ・ド・スル州との州境や国境で検問し、大豆トラックを立ち往生させていた。
大豆の〃潔白〃を証明できなかったトラック運転手らは、大豆の品質分析検査を行なうために五百レアルを支払わされている。トラックの州入りは、GM大豆ではないと証明された場合のみ許可される。
エドゥアルド・レキオン局長は、五日間以内に同港ターミナルの品質分析検査を終了させたいと述べている。GM大豆であることが発覚した場合、輸出は認められない。「パラナグアー港は、高品質の製品を輸出し続けるのだ」。
ブラジルから輸出されている大豆の三分の一は、このパラナグアー港から出荷されている。昨年、輸出総量千五百九十七万トンのうち、五百十四万トンが同港から輸出された。