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閣僚の倫理回復を=外国旅行には規則設定

10月25日(土)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十四日】ジルセウ官房長官は二十三日、閣僚の外遊に対し航空券や外遊目的、随行員の規模、宿泊ホテルの格付けなどを規制監理すると発表した。
 閣僚らは旅行予定日と理由と目的、各随行員の役目、招待を受けた経緯などを官房室に報告し、官房室は民間企業との癒着を検査する。高官や政府職員が民間企業から、もてなしを受けることを禁じている。
 ケイロス・スポーツ相は八月、サント・ドミンゴへ出張したとき経費をブラジル・オリンピック委員会(COB)に払わせた。政府から支給される旅費を着服し、六十五日後元職員から告発され、はじめて返済したのが問題になった。
 大統領府はスポーツ相のような民間企業との癒着がほかにもあるとみて、監視を強めることにした。同相は年末の更迭リストに挙がったことで、かかる行為に及んだとみられている。
 スポーツ相と公費で亜国を私的旅行したベネジッタ社会福祉相の言い分は、大統領府倫理委員会も納得するに至らず、党にとっても恥ずべき行為とされた。
 世論調査では、閣僚による乱脈ぶりと極端な緊縮財政が、支持率の急落に拍車をかけたとみられている。センスス調査によれば、政策の評価を良とする人が四八・三%から四一・六%へ減少。大統領の能力評価も七六・七%から七〇・六%へ下がった。
 年金改革や税制改革で築き上げた支持率が、閣僚らの不始末でさがっている。国家保安局のソアレス次官が、ご法度の近親採用を犯して辞任したこともPTの看板を汚した。