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水の節約を奨励=規定量順守者に割引きも

10月23日(木)

 【アゴーラ紙、エスタード・デ・サンパウロ紙二十二日】サンパウロ州政府は、とうとう一部節水態勢に入った大サンパウロ市圏の水不足対策として、市民に水の無駄遣いを止めさせるために水を節約した人の水道料金を割り引きすることを計画している。
 割り引きは、節電の時に行われた「電力消費割り当て量を守った消費者の電気代を割り引く」節電振興企画と同じようなもの。
 マウロ・アルセサンパウロ州エネルギー・水資源・衛生局長官は、「水道料金を上げて消費を減少させるのではなく、節約した人への褒美として水道代を割り引く。消費割り当て量を守らなかった人は配水をカットする」と声明している。
 NGO団体「水の大学」のフランシスコ・ブオナフィーナ代表は、「貯水池拡大など高額の工事費をかけて生産量を上げるより、水の節約に投資した方が安くなることに政府はやっと気付いたようだ」と皮肉る。
 水道局はこれ以上批判の声が高まらないように、水を多量に使う原因の一つである古い水洗トイレを取り替えるようキャンペーンを実施する予定。初めにキャンペーン対象になるのは工場や商業だという。
 アルセ長官によると、現在大サンパウロ市圏は、過去八十年間で最悪の干ばつに見舞われているという。