「キャー」。女性の悲鳴とともに、地下鉄が急ブレーキをかけ、プラットホーム半ばで停止。続いて、やじ馬が黒山のようにたかった。
地下鉄アナ・ローザ駅で先日、三十、四十代とみられる男が自殺を試みた。目撃者によると、ジャバクアラ駅行の列車が近づくと、男はあたりを見回し線路に飛び込んだという。
構内は一時、騒然とした。救急隊が車両の連結部分から線路にもぐって、現場を捜索。「まだ、生きている」と叫んだ。誰もが、即死と疑わなかったため、やじ馬がさらに押し寄せた。
列車を動かした後、男は担架で運び出され、改札口付近で応急手当を受けた。列車に弾き飛ばされたため、下敷きにはならなかったもよう。一命は取り留めた。五体も揃っていた。 (古)
03/10/23