エコノミーア

10月16日(木)

 世界貿易機関(WTO)カンクン閣僚会議で誕生したG22途上国連合がその後、米政府のどう喝外交で弱小国が脅え自然消滅へ向かっている。EUは、G22を根回しが不完全で烏合(うごう)の衆とみなしている。G22の崩壊は、EUにとって都合がよいという。EU方式でG22諸国と並行市場を開設し多国間協定を結ぶ考えを、EUは示した。
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 中国政府は十三日、ポルトガルとブラジルを含むポルトガル語圏諸国アンゴラ、モザンビーク、カボベルデ、ギニアビサウ、東ティモールなど七カ国と投資や技術に関する通商協定を締結した。調印式はマカオ市で行われ、フルラン産開相がブラジルを代表した。同協定で向こう五年間に両国の貿易額を倍増したいと、中国は意欲を示した。
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 労働者に六十年間親しまれた労働手帳をカードにする計画が進んでいると、ワグネル労働相が発表した。現行の手帳は容易に偽造や内容の書き換えができるので、数々の不祥事を起こしているという。しかし、カードは自分の労働手帳に何が記録されているか分からないし、不都合な記録が一生つきまとうらしい。
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 博覧会テレコム2003に出席したマイクロ・ソフトのビル・ゲーツ氏は十三日、コードレス電子通信機器は最も成長が期待されている産業部門であると述べた。そこには操作システムばかりでなくソフトの創作も新ビジネスとして有望産業だとした。第三世代携帯電話は、伝達法や速度でとてつもない多種ビジネスを生み出して行く可能性があると鼓舞した。