10月10日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙九日】米州自由貿易地域(FTAA)準備会議でのブラジル代表団の対応が柔軟性に欠けるとして、ロドリゲス農相とフルラン産業開発相から批判を受けルーラ大統領は八日、アモリン外相と産開相を昼食に招き、省庁間の疎通を図るよう促した。
昼食には財務相や労働相、官房長官も出席した。ロドリゲス農相は、モンテヴィデオ出張のため欠席。産開相の意見では、トリニダードトバゴで行われたFTAA準備会議で提議したメルコスル案の内容について、産業開発省に前もって連絡がなかったとした。
外相の説明では、ブラジル案の作成に財務省高官が参画したという。従来は外務省主導で、関係省庁へ最終打診を行い了承を得た。メルコスル案は準備会議への出発直前に決定し従来路線の堅持で内容に新味はなく、すでに了解済みのものであったと説明した。
世界貿易機関(WTO)カンクン閣僚会議でブラジル代表の非融通性が指摘されるが、WTOやFTAAでのメルコスル案は具体的かつ現実的で非融通的とする批判は的外れだと、外相が一蹴した。
伯米首脳会談でFTAAは、期限内に両国にとって適切な協定締結が合意済みだとした。両会議とも合意に至るための過程であって、非融通的とする見方とブラジルが孤立化するとする見方は短慮だと反論した。
ゼーリック米代表発言のように、米州機構三十四カ国がメルコスル案を拒んだのでも同意したのでもない。孤立云々は数字上のことで、ブラジルの見方を理解できる国とできない国があるだけだという。精神病院で使う拘束衣を着せられた状態のFTAA協定は容認できないと、外相は語った。