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シャープが復活=輸入液晶TVで勝負

10月9日(木)

 日本の家電メーカー、シャープが今年のクリスマス、ブラジル市場での五年の空白を経て、家電販売店に戻ってくる。ただし、店頭に並ぶのはブラジル製ではなく、プラズマ・パワー・テクノロジー社による輸入品。公告会社、F/Nazcaによるシャープ製品への宣伝費用は、四百万レアルにのぼる。七日付、エスタード・デ・サンパウロ紙が報じている。
 今月末、ファースト・ショップやインポート・エクスプレスなど家電販売店に並ぶシャープ製品は、九〇年代終わりまでブラジルで製造されていた音響機器、視聴覚機器とは似ても似つかないもの。プラズマ社のマーケティング部長、カロリーナ・サトウ氏は、「かつての製品はシャープの商標がついていたものの、その技術は持ち合わせていなかった」と説明する。
 今回、ブラジルに輸入されるのは、日本で高度技術を駆使して製造された電化製品。今年末までに到着する第一号輸入品は、未来的なデザインの液晶テレビ(~三七インチ)という。小売価格は七千レアル以上。プラズマ社はテレビ市場の八〇%を液晶テレビで獲得することに期待、三年計画では、年間二十四万台の販売を目標に掲げている。
 テレビのほかにも、今年、プラズマ社は三千八百レアルの空気清浄器、ホームシアター用映写機なども輸入するつもり。カロリーナ氏は、「来年に向けては、まず始めに充電式の節電液晶テレビ(一五インチ、六千米ドル)を輸入する予定」と意欲的で、ほかにも洗剤を使わず、水と塩のみ使用する環境にやさしい食器洗浄器も輸入計画に組み込まれているという。