9月26日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十五日】ブラジル地理統計院(IBGE)が六大都市圏で実施した調査で、八月の失業率が下半期の通年の低下傾向とは逆に上昇に転じ、一三%に達したことが判明した。六月から〇・二%低下して七月に一二・八%になった失業率は、八月には再び六月と同じレベルに戻ったことになる。
一方、八月の労働者実質平均所得は八百四十七・九〇レアルで、前年同月比で一三・八%減少したが、前月比では一・五%増加した。この増加は特にインフレ率の低下に起因する。七月の同所得は前年同月比で一六・四%減少していた。
IBGEのペレイラ月間雇用調査部長は今年後半には失業率改善の兆しがまだみえないことを認めた。就業率は八月に前年同月比で三・五%上昇し、六十二万五千人が新たに仕事についたが、それでも失業者は前年同月比で一六・八%、三十九万九千人増加した。一般的に雇用の回復は景気の回復に遅れることに触れつつ、同部長は「就業者数は増えたが、労働市場は期待されているほどまだ十分に回復していない」と述べた。
応用経済研究院(Ipea)のラモス労働速報編集員は〇三年中は失業率が大幅に低下することはないと警告し、また、契約労働者数は八月に前年とほぼ同じだったが、非契約労働者数は七・四%増加し、新規雇用の大部分は非公式労働市場で発生していることに注意を促した。