9月24日(水)
二十二日に発足した小泉再改造内閣に、日伯議員連盟事務局長を務める山口県選出の河村建夫衆議が文部科学大臣として初入閣。一九九五年の日伯修好百周年や、九八年の移民九十周年で来伯した同議員連盟訪問団にも同行し、〇一年には友好親善に貢献したことが認められブラジル政府から「南十字星章」も叙勲されている。初当選以来、文教畑に打ち込んできた同衆議だけに、出稼ぎ子弟の教育問題や日伯学園の設立などに尽力してくれるのでは、とコロニアでの期待も高まっている。
山口県三区選出の河村衆議は一九四二年十一月生まれの六十歳。日伯議員連盟設立当時に副会長や海外移住家族会連合会長を務めていた田中龍夫元文相の秘書を務めていたことから、九〇年の初当選後は、教育問題に取り組んできた。
また、日伯友好に尽力した田中元文相の後継者ということから、日伯議員連盟事務局長を務めている。
前県連会長の網野弥太郎顧問は、NHKのテレビニュースで、入閣入りを知った。九八年の九〇周年祭で、サントスに慰霊碑を建てた時、網野顧問は河村衆議とも交流している。
入閣を祝う祝電の中で、網野顧問は出稼ぎ子弟の教育問題や、日伯学園建設について、文教畑ならではの活躍を期待した。「大臣になる前からブラジルに関心を持ってくれる議員は少ない。そういう意味でも貴重」と手放しで喜んだ。
母県選出の衆議の入閣だけに山口県人会も二十二日、西村会長の指示の元、早々に祝電を送っている。八七年にJICAの留学制度で学んだという西村会長は、当時から河村衆議と面識があったという。「昔からブラジルを問わず、留学生を自宅に招くなど熱意があった」とのエピソードを紹介。各県人会も県費留学生の縮小などの問題を抱えるだけに、「日伯議員連盟にも所属しているし、教育問題には力をいれてくれるのでは」と話した。