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IMF協定更新を打診=交渉は10月末ごろ

9月13日(土)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十二日】ブラジル政府は経済成長を回復軌道に乗せ、社会分野への投資を最大限行うため、国際通貨基金(IMF)と締結した協定の更新を同基金に打診し始めた。政府筋によると、「今のところ打診は手ごたえのあるもの」だという。
 現行のIMF協定は今年十二月に期限を迎える。現在、IMFとの交渉は前段階のものだが、正式交渉は十月末か十一月初めには開始される予定。政府の経済担当スタッフたちは「世界経済が安定している間に」IMFと新協定を締結すべきだとしている。
 もし新協定を締結できなければ、国際機関から新たな融資を得られないだけでなく、数年以内にばく大な債務をIMFに返済せざるをえなくなると政府の経済担当者たちは話す。〇三年七月末まで有効のIMFへの返済計画には〇七年末を期限とする三百十五億三千万ドルの返済が規定されており、〇三年の元本と金利の支払い予定額は七十八億五千万ドル、〇四年は四十八億三千万ドル、〇五年は百十億八千万ドル、〇六年は六十億ドル、〇七年は十七億七千万ドルとなっている。現行協定の規定では、十二月の第五回返済計画見直しで承認されれば、ブラジル政府はさらに七十七億ドルの融資をIMFから受けられる。
 同政府筋によると、アルゼンチンの例が示すように、労働者党(PT)左派からの圧力が強まる可能性もあり、IMFとの新協定締結は「さらに慎重な議論」が必要とされる。