エコノミーア

9月11日(木)

 南大河州パナンビ市はポルト・アレグレから四百キロ離れた人口三万人の大豆生産地に囲まれた地方小都市だ。サイロなど農業機器製作所三百が軒を並べフル生産。市のバスターミナルには毎日、大都市から職を求める人たちが多数押し寄せている。新来者へのホテルや下宿、住宅の建設も忙しい。平均給与は五百八十レアル。到着時は腰掛けのつもりだが、ほとんど居着くそうだ。生活費は安く、遊ぶところはない。      ◎
 これまでガスの大消費国であったブラジルが、サントス沖に大ガス田を発見。困っているのがボリヴィア。ブラジルへのガス輸出は同国の国家財政歳入で七〇%になっていた。これがボリヴィアの国家公務員年金の財源であった。ボリヴィアは急きょ、太平洋岸へパイプラインを引いて米国向け輸出を検討している。
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 国際金融は昨年六月の金融市場の低迷以来、行き先に迷っていた。投資先としてブラジルの様子を見ていたが、年金改革もどうにか下院を通過して国際決済銀行(BIS)が楽観報告している。これまで中国や東欧へ流れていた資金が、ようやくブラジルへ戻りそうだ。
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 草花市場はブラジルで年間二十億レアル取引されるが、輸出市場は年間二百五十億ドルの取引がある。ブラジルでは毎年一五%増で、市場が成長してきた。政府は草花輸出に注目して、全国草花協会と協同で輸出のための品質改良に取り組んでいる。これまで草花輸出はサンパウロ州が七〇%を占めたが、セアラ州政府も雇用創出のために草花輸出に力を入れている。