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創意結実「笹巻き弁当」―これぞ、おふくろの味―アルジャー花祭り会場で完売続くー大豆加工食品農務省も関心

9月4日(木)

 [既報関連]サンパウロ市近郊のアルジャで、八月二十三日からの週末に第十二回花祭りが開催され、来観者の目を楽しませている。主催は、汎ヅットラ花卉生産者協会(新谷幸雄会長)。この会場の一角でブラジル農協婦人部連合会(ADESC、上芝原初美会長)が、カゼイロ食品や食材を販売、女性の行動力と存在感を誇示(本紙・八月二十六日既報)しているが、その食品の一つが初登場の「笹巻き弁当」だ。作っているのはジャカレイ市の三好信子さん。
 三好さんによると、同弁当はもともと子供たちが海水浴やスポーツ行事などに出かける時に、栄養のバランスが良く、腐るおそれもなく、手が汚れないように、十年ほど前に考案したものだという。
 地鶏の肉、椎茸、ごぼう、いんげん豆、ピーナツを混ぜたご飯を、地鶏を炒めただしで味付け、おにぎりにして新鮮な竹の葉で包み、それを二~三分蒸す。竹の葉が自然の防腐剤となり、保存ができるようになる。竹の子、人参、レンコンの炒めものと、ゆでた地鶏の卵半分をおかずに添えて出来あがりだ。
 花祭り会場で食べた人びとの評判も上々だ。子供のころにこの弁当をよく食べたという娘の歩弥・公美姉妹は「弁当は持ち寄りだったけど、ママイの弁当のことはみんながよく知っていて、みんなに食べられたことのほうが多かった」と話している。
 この姉妹、花祭り会場のADESCコーナーで母親たちに混じって笑顔で頑張っている。笹巻き弁当は、八月三十日も三十一日も早々と売れてしまった。九月六日と七日(花祭り最終日)にもADESCコーナーに登場するようである。

 食材としての〃大豆〃キャンペーンを展開しているブラジル農協婦人部連合会(ADESC)の会員は、主婦・母親としての英知を生かし、大豆を素材とするいろいろな加工食品を作り出している。すべてカゼイロ(手づくり)なのが特徴だ。
 味噌、つまみ、豆板、おからのボリンニヨ、大豆サラダ(人参、チーズ、アグレオン入り)、大豆のひじき煮、豆腐のトルタ、大豆ときな粉の甘納豆、大豆のカレー味煮物、大豆入り味付けごはん、など多彩である。これらの健康食品もアルジャ花祭り会場のADESCコーナーで味わうことができる。
 九月一日、ブラジル日本商工会議所(田中信会頭)で行われた農産物の対日輸出に関する協議会に出席した連邦政府農務省の関係者(三人)が、〃飢餓ゼロ〃政策に関連して、日系コロニアで〃大豆〃キャンペーンが動いていることに大きな関心を示した、という事実もあり、元気な日系女性たちの行動力は注目に値する。