9月2日(火)
コレージオ・デ・テーラ(セシリア・デ・テーラ校長)は二十九日午前十時から、サンパウロ市サウーデ区の同校で人権と平和を考える会「MOSTRA DIREITOS HUMANOS E PAZ」を開いた。 五年生から八年生までの五十三グループがそれぞれ「飢餓ゼロ作戦」やエイズ、アンゴラの国内紛争などについて調べ、発表した。同様の学習はこれまでも実施してきたが、一般公開は今回が初めて。
岩崎ユミ・オリービアさん(三世、一三)、ジュリアーナ・デ・フェレイラさん、アンドレイア・ヤラバチさんの三人は原子爆弾について研究。広島、長崎で被爆、その後遺症に悩む被災者を撮影した写真など約四十点を展示した。
三人はいずれも七年生。岩崎の祖父、清孝さん(七〇、長崎県出身)が被爆者。被爆二世の母、裕子さん(四三)も虚弱体質であることから、オリービアさんが提案。ほかの二人も賛同した。
写真は、在ブラジル原爆被爆者協会(森田隆会長)より借り、日伯両語で説明を付けた。さらに、核保有国の現状にも触れた。三人はブースを訪れた人に「黒い雨」が降った原因などを熱心に話した。
被爆問題を取り上げたことについて、オリービアさんは「祖父や母の抱える問題が少しでも理解できたら幸せ。こんな悲惨なことは二度と繰り返してはならない」と語った。