8月30日(土)
【各紙社会面二十九日】サンパウロ州水道局(Sabesp)は二十八日、水道・下水料金を一八・九五%上方調整すると発表した。貧民街の住民や社会福祉の対象者への値上げ率は九%にとどまる。これらの人々は、当局担当の三百六十六市の総消費者二千五百万人のうち百九十万人に相当する。
月に十立方メートルまで消費する一般家庭の基本水道料金は、今までの八・〇九レアルから九・六二レアルに上がる。水道局によると、この条件に当てはまる消費者は全体の五〇%だという。
これ以上の水量の消費者は、地域によって請求金額が異なる。例えば、サンパウロ市に在住する月に十五立方メートルまで消費する家族は、基本料(九・六二レアル)に合わせて、五立方メートル当たり超過料一・五レアルを支払うことになる。だが同じ水量を消費しても、海岸地方や地方都市に住む一家の超過料はサンパウロ市民より安く、一・三四レアルとなる。
昨年、水道・下水料金は八・二二%上方調整された。水道局によると、今回の値上げはインフレ調整だという。政府側は、広範囲消費者物価指数(IPCA)による値上げだと説明している。
大サンパウロ市圏の住民の水問題は尽きない。七月から雨量がひどく減少したことで、貯水ダムの水位が上がらず、十一月にはサンパウロ市南部で節水が始まる可能性も高いという。
サンパウロ市南部の配水はグアラピランガ湖からされているが、最近では毎日、ビリングス湖から水を分けてもらっている状態。通常の雨量が戻らなければ、グアラピランガ湖から配水されている住民三百五十万人に影響が出る。
これから三カ月間の天気予報では、南東部の雨量は例年以下となるという。カンタレイラ貯水湖とグアラピランガ貯水湖地方での雨量は、それぞれ三五・六%、五四%も例年より低かった。
水道局のダウモ・ノゲイラ総裁は二十八日、十月までに例年の雨量に戻らなければ、大サンパウロ市圏の配水に問題が生じることを認めている。