日本の円借款がブラジルの水環境の将来に大きな役割を果たしている。
チエテ川整備に四百九十四億、北東伯の上下水道開発に総額四百六十二億、サンパウロ州沿岸部衛生改善事業に二百十六億。パンタナール周辺の排水処理計画への円借款も近く正式に決まる見込みだ。
今年は『国際水の年』。この分野での日本政府の継続的支援はかつてのセラード開発同様もっと注目、評価されてもいいのではないか。
ただ、水入りの支援事業もある。リオ州グァナバラ湾の衛生改善プロジェクトだ。昨年の大統領選挙運動中に予算の一部が消えたとの見方が根強い。
日本側は将来的な継続を主張しているようだが疑惑を水に流すわけには行かない。支援の中止など〝水攻め〟も必要だ。
環境汚染もさることながら問題の根はやはり政治汚職……。 (大)
03/08/26