8月12日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙】社会的責任を伴う個別の計画とは別に、大企業の幹部たちが国内の公教育の低水準という問題に協力して取り組むことを決めた。
「個別の解決策には限界があることに気づいた。協調行動が必要だ」と、フィリップス社長でもあるマガリャンエス・人間開発のための企業グループ(EDH)代表は述べた。学校に投資しつつ、同グループは現在世界ランキングで七十三位のブラジルの人間開発指数(IDH)を上昇させることを狙っている。
「協調行動」のために、クレジカード、ノキア、ネッスル、オラクルといった多国籍企業やイタウ・セグーロ、ウニバンコ、エストレーラなどの国内企業計五十社が九千万レアルを投資する。
EDHがブラジルのIDH向上のために力を結集すると決めた時、その目的は質の高い教育によってのみ達成されるとすぐに確認された、と同団長は話す。義務教育(一年生から八年生)が活動の対象として選ばれた。子どもの九七%が学校に通うようになった最近の教育の普及にもかかわらず、三九%の子どもが留年し、たった五九%しか卒業できていない。
EDHはペルナンブーコ州の教育が不十分であることをデータで確認した後、投資を開始した。同州の小中学生約十五万人は読み書きを習っていなかった。この問題を解決するために千人の教師を公立校に雇い入れ、文盲撲滅に向けて四十八の市に特別教室を開いた。小学生段階で読み書きの習得を終えることが目標となっている。二〇〇四年に実施される第二段階の計画では約四十五万人の生徒を対象に、その中で留年した生徒を支援する予定だ。
緊急問題の解決に焦点が絞られているため、企業家たちは教育制度の構造的変革を実現できるかどうか危ぶんでいる。「今回の計画が実施される必要が永遠になくなるよう、我々は戦っている」とラモス・ペルナンブーコ州教育局長は述べた。
二つの計画は約五年間継続される。「その後は地元企業を巻き込みながら、他州にもこうした計画を広げて行きたい」とマガリャンエス代表は話している。