8月6日(水)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙五日】六月からの深刻な水不足で、リオデジャネイロ州とサンパウロ州の貯水湖の水位が下がっている。特に両州をまたぐパライーバ・ド・スル川流域は、一九五五年以来の最悪な干ばつに悩まされている。
パライーバ・ド・スル地方の貯水湖の水位を下げている原因は、雨量が少ないことだけではない。三月に起きたミナス・ジェライス州カタグアーゼス市の製紙工場の河川汚染も悪影響を及ぼした。工場から漏れた製紙時の廃棄物で、同流域の土壌が汚染され、貯水湖総水量の約四%(約一カ月分の消費量に相当)を清掃に使ったことも原因の一つとされている。
リオ州水道局(Cedae)は節水の状況に追い込まれ、パライーバ・ド・スル川からグアンドゥー川へ移す水量も減少した。グアンドゥー川は、大リオ圏人口八百五十万人に水を供給している。
元リオ州副知事のルイス・パウロ・コンデ環境相は、節水はないと言明。「我々は市民にホースを使って洗車するなどの行為を控え、水を節約するように訴えている」と話している。
問題を悪化させないために、貯水湖から出る水量を少なくしている。毎秒三万リットル分の水を節約するのが目的。四日の節約分は毎秒一万リットルだった。
パライーバ・ド・スル地方の発電所の貯水湖にも水不足の影響が出ている。最も被害を受けたのはフニル発電所である。同発電所の貯水湖は現在、総水量の一二・七八%の水位で、発電量は六十四メガワット(MW)。昨年同期は二二・八九%の水位で、発電量も二百十六MWと現在の約三・四倍に達していた。
リオ州ほど深刻な状況にはないが、サンパウロ州でも水不足の影響が出ている。サンパウロ州電力公社(Cesp)のパライブーナ貯水湖(同名の市にある)は現在、総水量の二四・五四%の水量。昨年同期には三三・七%だった。
また、大サンパウロ市圏の五カ所の貯水湖すべてが、昨年より低い水位になっており、サンパウロ州水道局(Sabesp)は警戒している。当局は節水の「可能性はない」としながらも、八、九、十月に雨量が増えることを期待している状況。大サンパウロ市圏の雨量は六月から平均値以下になっている。