8月2日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙一日】フランスのドゥヴィルパン外相は三十一日、アモリン外相に電話し、仏軍機がブラジル領土に事前連絡なく着陸したことを謝罪した。その後、仏外務省から公式文書が発表された。当初ブラジル政府は同文書の内容に不快感を示したが、外交問題に幕を引くために結局それを受け入れた。
仏外務省の公式文書は、仏軍機は「医療活動」を目的に着陸し、アモリン外相に前もって通知しなかったことを仏外相が「後悔した」と記している。
仏軍機ヘルクレスC―130は七月九日、マナウス市に到着し、外交官パスポートを所持した十一人の搭乗員が降り立った。うち四人がコロンビア国境から百キロ離れたサンパウロ・デ・オリベイラ市に向かい、そこから森林に入って行った。翌日同市に戻った四人を連警が拘束し、マナウス市に戻った。
ブラジル政府とフランスのマスコミの大半は、仏軍機がコロンビア革命軍(Farc)に誘拐されたイングリッド・ベタンコート元上議(〇二年の大統領候補)の救出を試みるためにマナウス市に着陸したとみる。仏政府は救出作戦についてブラジル政府に前もって相談しなかった。着陸から三日後、仏外相はアモリン外相に電話連絡を取ったが、着陸の目的、搭乗員(仏メディアによると、秘密部隊)、隣国コロンビアと関係することには一切触れなかった。
ブラジル政府は事の重大さを連警からバストス法相への連絡を通じて知った。政府は「強く抗議」することを決定し、駐伯仏大使を二度呼び出して明白な説明を求めた。