8月2日(土)
【ヴェージャ誌、アゴーラ紙系オーラ誌】コンサルタント会社「2Bブラジルリサーチ」が男性四百人を対象に実施した調査によれば、現代の男性は昔の男性より美容に対する関心が強くなっており、男性専用の化粧品を愛用しているという。また、男性の間でも胸部の形成手術が行われるようになった。一部の男性は、自分の月給の15%を美容製品に使っているほどで、男性の美容に対する偏見が少なくなっていることが明らかになった。
実際、多くの大手化粧品メーカーが、男性専用の化粧品を販売している。ニベア社の「ニベア・フォー・メン」という男性向け化粧品には、肌のケアには欠かせない角質除去クリームや洗顔ジェル、ひげそり用クリーム、ひげそり後ローションなどがある。
スイスの高級化粧品メーカー「ラ・プレリー」の男性向け化粧品には、ひげそり後酸化防止保湿ローション(135ドル)や目元のシワやくまにぬるジェル、日焼け用ジェル、ボディー・ローションなども盛り込まれている。米メーカーの「ザー」は、顔面のシミや吹き出物などを隠すシミ隠し専用ペンシルまで扱っている。
化粧品メーカーは、男性向け化粧品市場が年間15%拡大すると計算している。ちなみに女性向け化粧品市場は年間3%しか成長していない。
昔のブラジル社会は、化粧する男性への偏見が強かった。男性のおしゃれは、きれいなネクタイや背広、時計などを買う程度だった。
厳しかった社会の目もだんだん温かくなり、男性たちは自分の肉体美を気にするようになった。そして現在、男性の化粧品使用という過去の〃タブー〃にも社会の目はおおらかになり、男性は心いくまでおしゃれを楽しめるようになった。
同調査によると現在、ブラジル化粧品市場の16%は男性向け製品が占めている。これは1990年代のシェアの倍に相当する。男性の30%が毎日鏡の前で30分時間をかけており、10%は美容院で肌のケアをしているという。
興味深いのは、男性の66%が「美容のためなら形成手術も受ける覚悟はある」と回答していること。胸部を男らしく豊かにするため、形成手術を受けている男性がすでにいる。有名人では、米国人俳優シルベスター・スタローンが手術を受けている。
ブラジルでは、現在レコルジ局番組「ノッテ&アノッテ」に出演している双子の美容師、マルチン兄弟(三四)が昨年、形成手術を受けた。「胸部にシリコンを入れた」と他人に話すことに抵抗を感じないという。
いつも筋肉トレーニングを欠かさない二人だったが、仕事でジムに通う時間が少なくなり、胸部の筋肉が落ちてきていた。「手術後は腕、腹部、脚の筋トレに励んでいる。ジム仲間も気に入って、『金がないからできない』とうらやましがられた」と二人は語る。男性胸部用シリコンの平均価格は4千レアル。二人の手術費は一人1万2千レアルだった。
男性の形成手術に関しては、まだ偏見の目が強い。筋肉質俳優のアレシャンドレ・フロッタさんは、「男がシリコンを胸に入れるのは最低だ」と厳しく批判。女性の間では意見が分かれており、「女も入れているんだから、男が入れてもいいじゃない」という声も上がった。