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サンパウロ市規制でカメロー激怒=400人が軍警と衝突=商店を強制閉鎖、けが人も

8月1日(金)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙、フォーリャ・オンライン三十一日】サンパウロ市中心部ヴィンテ・イ・シンコ・デ・マルソ街(以後、三月二十五日街)や近辺の道路で三十日午前、サンパウロ市の不法営業露天商(カメロー)への規制に反発したカメローたちが付近の商店を無理やり閉めさせ、軍警と衝突する騒動を起こした。商店約三百五十店が強制的に閉業させられたほか、十八人が拘束、商店主一人が負傷した。不法営業主とみなされるのは、路上営業するのに必要とされる公用道路使用許可証(TPU)を持たないカメローたちである。
 同日、サンパウロ市取締官約百人、警官約百十人、首都圏市民警備員約百八十人が共同で不法営業のカメローを取り締り、商品を押収した。激怒したカメローたちは、集団で三月二十五日街付近の商店のシャッターを次々と下ろさせていった。
 今週初めからサンパウロ市は、中心部の不法営業主に対する取り締りを強化していた。警察は同日、同地区で午前四時から午前八時までに開かれる〃市場〃を規制し、カメローたちが屋台を建てる午前七時ごろにも圧力をかけた。反発したカメローたちは「働きたいんだ!」と叫び、営業中の商店に押し入ろうとした。
 カメローのF・A・G・ファリアさんは、「カメロー生活十五年になる。みな、家族を養うために働きたいだけなんだ。我々が働けないのなら、商店の連中も働かせない」と憤った。同業者のR・アダンさんも、「ここから追い出されたら何をすればいいんだ? 仕事はない。盗みを働けというのか?」と訴えた。
 カメロー約四百人を規制するため、警察は催涙弾を投じた。同午前十一時ごろ、カメローはパトリアルカ広場へデモ行進し、付近の商店を閉鎖していった。抵抗した同広場の商店主一人が、石などを投げられ顔面を負傷した。
 三十一日午前には、同地区でカメローたちが再度デモ行進し、〃サンパウロ市が吸い取る労働者の血〃を象徴する赤いペンキを道路にこぼして抗議した。付近の商店は恐れて閉鎖した。デモ行進は同正午前に終結。軍警との衝突はなかった。
 サンパウロ州検察局が起訴したカメロー問題で、サンパウロ市は裁判所から八月十九日までに不法営業のカメローを、三月二十五日街を含むセー地区役所管轄区から除去するよう命じられた。命令に従わなかった場合、サンパウロ市は一日一万レアルの罰金を科せられる。