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税制改革は後回し=年金改革に全力を集中

7月31日(木)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙三十日】年金改革の審議が難航していることでルーラ大統領は二十九日、税制改革を一時保留して、年金改革に精力を集中する考えを明らかにした。
 大統領府は農地占拠運動(MST)や年金改革に反対する公務員や司法官スト、州知事との税収交渉などの圧力が同時に集中荷重となって悩まされていた。圧力軽減のために、税制改革は後回しにする決定をした。
 税制改革は、流通税(ICM)の徴収を消費地でなく生産地とすることが争点であった。連邦政府は小切手税の税収を州にも交付することで、徴収問題を決着した。州知事代表は、来年から交付を累進制で行うよう要求し、政府は拒否した。拒否の代償として燃料税の一部と輸出による州の損失分を補う基金の設置を、政府は提示した。 
 州知事代表の五人は三十日、最終決定のために再会合の予定をしていた。パロッシ財務相は、税制改革の上程者ギマランエス下議の意見を入れて決定を保留した。知事代表は、州政府と連邦政府の税制協定が決裂までは行かないが、ヒビが入ったのは事実だと評した。
 政府は州政府との間に友好的関係は、保持したいと考えている。年末までに小切手税〇・三八%を〇・〇八%に下げ、恒久化する法案を可決しなければならないからだ。ICM税制と小切手税は、PT政権の間中継続するとみられている。